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久しぶりにPenの修理・・・。 [カメラ]

会社の後輩にPen-D3の修理を頼まれました。
1965年に発売されたハーフカメラです。
フィルムがまだ高価だった当時に、12枚撮りフィルムで24枚撮影出来るのはかなり魅力的だったのではないでしょうか。
現代のフィルムは性能も良くなっているので、ハーフサイズで撮影しても遜色なく仕上がります。


シャッターが弛み、手前の1枚を残して、全ての羽根が外れています。
後に見えるのは絞り羽根です。

ひととおりのパーツを外し、シャッターを分解します。
シャッターの周りに写っている黒い板が、外れたシャッター羽根です。

シャッター羽根を組み直し、また元通りに組み立てて完了です。
Pen-Dシリーズはシャッターを外してもピント調整の手間がないので、楽です。

Pen-Dシリーズは、D・D2・D3とありますが、
違いは、露出計とレンズの明るさが違います。
Dの露出計は、受光素子にセレンを使っており、経年変化で、最近は露出計が死んでしまった個体が多いです。
ちなみにこのセレン素子も国内では生産終了しています(製造工程において、環境がどうとかで・・・)。
D2の露出計はcdsを使い、電池はH-D(MR-9)を使用します。
H-D電池は、水銀電池と呼ばれるタイプで、原料のなかに水銀が含まれる為、現在生産されていません。
また、電圧が1.35Vと半端なので、使用するには電池のアダプターが必要となります(だいたい3,000円位)。
D・D2までのレンズは32mm f1.9ですが、D3のみf1.7です。
D3は、D2の電池をMR-44(いわゆるボタン電池)に改良したカメラです。


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野うさぎ

凄い!カメラの修理屋さん?分解して、元に戻すって、簡単に書いてるけど、大変な作業ですよね、細かい事をするのは、好きな方なのかな?
ビックリしてます。まして、ハーフカメラなんて、見た事無かった。古いカメラって、貫禄有りますね、良い感じです
by 野うさぎ (2005-11-23 20:59) 

mash

野うさぎさんこんにちは。
修理屋ではないのですが、趣味で古いカメラを治しています。
この年代までのカメラは、電子式ではなくギアとスプリングで動くので、
今でも修理が出来ます。
自動車も同じだと思うのですが、アナログなキャブ仕様の自動車はきっといつまでも修理が出来るのではないでしょうか。
電子制御になると電子パーツがないと治すことが出来なくなってしまいます。
カメラメーカーも10年〜20年くらい前のカメラはほとんど修理出来ません。
基盤に使われているICなどのパーツが、古い仕様で現在では入手出来ない代物が多い為に修理が出来ないそうです。
デジタル製品を使っている身ですが、アナログの強さを実感します。
写真もデジタルデータになってしまうと、CD-ROM保存で約20年で消えてしまうそうです。
アナログ写真は100年保存出来るのに比べ、何とも頼りないですね。
100年後に現代の生活風習を写す写真がどれだけ残るのか、少し不安になります。
きっとパブリックなデータ(出版社や新聞社)だけが残り、民間の記録は残っていないのではないでしょうか。
by mash (2005-11-24 20:31) 

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